
曹洞宗兵庫県第二宗務所
《ご挨拶》
曹洞宗兵庫県第二宗務所は、丹波・但馬地区(丹波篠山市・丹波市・美方郡・豊岡市・養父市・朝来市)の
曹洞宗寺院179ヶ寺を包括する宗務行政機関です。管内寺院関係のいろいろな行事なども計画・実施しております。
このホームページでは、その行事の計画や報告、また、管内布教師による法話を月替わりで掲載しております。
当ページが各寺院の発展、延いては仏法の興隆につながりますよう、情報公開・共有につとめてまいります。
合掌
宗務所長 小林寺住職 飯田天祥
〇法話を更新しました。
(令和2年11月2日)
〇梅花流上級受検者講習会を開催
しました。 (令和2年10月8日)
〇現職研修会を開催しました。
(令和2年9月15日)
(宗務所長)丹波篠山市 小林寺住職 飯田天祥 (第一教区長)丹波篠山市 禅昌寺住職 齊藤宗一
(教化主事)丹波篠山市 蔵六寺住職 片瀬道昭 (第二教区長)丹 波 市 東漸寺住職 不破一浩
(庶務主事)丹波篠山市 観音寺住職 紀本亘隆 (第三教区長)丹 波 市 常照寺住職 山口仙生
(梅花主事)丹波篠山市 弘誓寺住職 能勢隆道 (第四教区長)豊 岡 市 長松寺住職 前橋泰信
(人権主事)丹波篠山市 長松寺住職 吉田秀幸 (第五教区長)豊 岡 市 吉祥寺住職 伊藤雅典
(書 記)丹波篠山市 琴松寺住職 平和宏道
令和2年11月の法話 「心閑かな時間を味わう」
晩秋から初冬へと季節が移っていきます。辺りの木々も紅葉し、日ごとに鮮やかさを増していきます。美しい錦繍の彩りは私たちの目を楽しませてくれます。それが終わると落葉の時を迎え、さらに短くなっていく日照時間。この時期になって
くるとなんとなく慌ただしく日々の生活に追われていく、そのように感じられる方も多いことでしょう。
それでなくても、私たちの生活は交通の便が良くなり、さらにはパソコンやスマートフォンなどの機器で多くの情報を得ることができることで、かえって忙しさが増しているように感じることがあります。利便性の向上や技術の進歩は必ずしも
ゆとりを与えてくれるものではないようです。
「心閑則為貴」(心(こころ)閑(しず)かなれば則(すなわ)ち貴(とうと)しと為(な)す)という言葉があります。心閑かな
時間は貴重で豊かな時間であるという意味です。一日の中に少しの間でも意識的にそのように過ごす時間を作ってみては
いかがでしょうか。
たとえば坐禅がそうです。姿勢を調え、息を調えて、すべてを解き放つ時間です。関節が痛い方や曲がりにくい方は無理をせずに椅子に浅く腰を掛け、姿勢と息を調えていただくだけで構いません。道元禅師さまが著された『普勧坐禅儀(ふかん
ざぜんぎ)』のなかに、「所謂(いわゆる)坐禅とは習禅には非ず唯(ただ)是(これ)安楽の法門なり」とあります。何かのためと
いう目的や手段ではなく、解き放つことそのものが安らぎの入口であると示されているのです。
このように、より速く、より効率的に成果を求められる社会生活の中でも、たまに立ち止まる。自分と向き合い、本来の
自分に出会う大切な時間をぜひ味わってみてください。
兵庫県丹波篠山市 長松寺住職 吉田秀幸(人権擁護推進主事)
こちらからご本人の音声による法話もお聴きいただけます ⇒